あなた様が収益物件を購入する際、
「物件価格が1,000万円で年間の家賃収入が100万円だから利回りは10%になるな」
と考えたなら、その考え方は非常に危険です。
あなた様が、真の不動産投資家を目指すのであれば収益性を測る方法をいくつも知っておかなくてはなりませんし、すでに投資物件を保有されている方は自身の保有する物件の収益性を把握しておかなくてはなりません。
このページでは収益性を測る方法。そして収益性をもとに購入 してもよい物件、だめな物件の見極め方をご案内いたします。
まずは利率と利回りの違いを今一度確認しておきましょう。このことは金利の仕組みのページでも少しふれています。
【利率】毎年受取る利子の額面金額に対する割合
【利回り】利子を含めた収益の投資金額に対する割合
不動産投資の場合は
「利子」=「毎年の家賃収入」
「額面金額、投資金額」=「購入金額」となります。
となると、一番はじめに表現した例えは、利回りではなく利率を求めたにすぎません。それも経費等を完全に無視をした表面的な利率です。
利率がプラスでも利回りがマイナスになることは投資の世界では多々あります。投資を考えるとき必要なのは「利率」ではなく「利回り」です。
では「利回り」を不動産投資にあてはめると次のようになります。
「年間家賃を含めた収益及び損失の購入金額に対する割合」
「利回り」を求めるには対象物件の土地価格の変化、建物の減価償却を考える必要が出てきます。
簡易的に求める方法は次のようになります。
「購入価格1,000万円、年間家賃100万円 土地 70坪 建物 木造 築16年」
の物件の場合
現在の路線価を土地価格とみなし残りを建物の価格とみなす
例えば路線価が坪計算で9万円の場合
「土地価格」9万円×70坪=630万円
「建物価格」1,000万円-630万円=370万円とみなします。
一年前の路線価をもとに土地価格の変動による収益率を求める
例えば1年前の路線価が坪8.9万円であったとすると
9.0万円÷8.9万円=1.011235 1.011-1=0.011 収益率 1.1%
また、1年前の路線価が坪9.1万円であったとすると
9.0万円÷9.1万円=0.989010 0.989-1=-0.011 収益率 -1.1%
1年前の建物価格を算出する
次に、現在の築年数と先ほどみなした建物価格370万円を利用して
1年前の建物価格を求めましょう。
「木造の耐用年数」22年
「築16年の耐用年数(現在)」(22年-16年)+(16年×0.2)=9.2年
「築15年の耐用年数(昨年)」(22年-15年)+(15年×0.2)=10年
1年前の建物価格は 370万円×10年÷9.2年=402万円となります。
建物の収益率を求める
建物の収益率をもとめるには
「現在の価格」÷「1年前の価格」をすれば大丈夫です。
370万円÷402万円=0.920 0.920-1=0.08 収益率 -8.0%
年間利回りを求める
後は、「家賃収入の収益率」+「土地価格の収益率」+「建物の収益率」
をすれば年間の利回りが算出されます。
例えば、昨年の路線価が坪8.9万円であった場合はこのようになります。
10%(1,000万円÷100万円)+1.1%+(-8.0%)=3.1%
この物件の年間利回り3.1%がみちびきだせました。
では、1年分の利回りを算出すればそれでいいでしょうか?違いますよね?
この方法を用いて最低でも過去5年間の年間利回りは算出しましょう。路線価も過去にさかのぼってご覧になれます。
「1年前から現在の利回り」「2年前から1年前の利回り」「3年前から2年前までの利回り」「4年前から3年前の利回り」「5年前から4年前の利回り」を求めたら、あとはその平均をとって頂ければ大丈夫です。
✖ 購入してはいけない物件 ✖
仮に、算出された利回りが3.0%を下回る場合は、購入をしないでください。また、すでに保有している収益物件が3%を下回っている場合は、売却を検討しましょう。
【理由】
金融商品の多角化が進み、リートと呼ばれる不動産に投資を行う投資信託がいくつもあります。リートでの投資と、実際の不動産を購入する投資にはメリット・デメリットがともにありますが、リートの一番のメリットは流動性の高さです。日本国の不動産に投資を行うリートの10年間の平均的な収益率が3%です。もちろんこれは、分配金利回りではなく、基準価格の上昇・下落を含めたものです。
もし不動産投資を考え、自身で購入する物件の利回りが3%を下回るようであれば、リートを購入したほうがリスクに対するリターンが大きいです。
次に、収益を測るさまざまな指標を紹介します。
投資を行おうとする物件の価値は、その物件が生みだす将来のキャッシュフロー(不動産投資の場合は家賃収入に当たります)の現在価値であると考えられています。
将来、生みだされるキャッシュフローを要求投資収益率を用い現在価格を導きます。
要求投資収益率は物件によってことなります。例えば、築年数が浅い物件よりも年数が経過している物件のほぅが要求投資収益率は高くなります。また部屋数が多い物件よりも、少ない物件のほうが要求投資収益率は高くなります。
目安としては NPV>0です。
これは、先ほどのNPVが0となる割引率を求めることにより投資を行うか判断する方法です。
目安としては 求められた割引率>要求投資収益率です。
フリーキャッシュフローと要求投資収益率を用い、物件の現在価格を導き出します。
まずは、ここまでお読み頂いたこと、深く感謝もいたします。
収益を測る方法は、今、ご紹介した以外にも多々あります。
ご覧になっていかがでしたか?実際に、お客さま自身でおこなおうとすると結構手間で面倒ではありませんか?
であれば、当社におまかせください。
当社では、購入を考えている物件および現在所有されている物件の収益率
をさまざまな指標を用い測定いたします。測定された収益率をもとに行動
に移して頂ければ間違った投資を行う可能性は低減するとか思います。
お気軽にお問合せください
この度、当社代表が投資情報メディア『MONEY THEORY』の記事を監修いたしました。『MONEY THEORY』は、株式投資やiDeCoなどのお金に関わる未来の課題を解決する情報メディアです。とても参考になる情報が盛りだくさんですので、興味がある方は一度ご覧になってください。